
現在、さまざま種類の職業があります。
では、江戸時代にはどのような職業があったのでしょうか?
ここでは、「う~」から始まる江戸の庶民の職業をいくつかご紹介します。
植木売(うえきうり)
寺社境内の縁日で植木売は主に商売をしていました。
天秤でかついで売り歩くため、店売よりも割高だったようです。
普通の庶民の家には庭はほとんどなかったため、植木売から買うなどした盆栽や鉢植えで緑を味わっていたようです。
打物屋(うちものや)
現代でいうところの包丁屋です。
タバコや畳を切る職人用のものから、料理や裁縫に使う家庭用のものまでいろいろ売っていたようです。
その中でも、堺の包丁が名品とされていたようです。
団扇売(うちわうり)
値段:1本16~40文
更紗団扇(さらさうちわ)・本渋団扇(ほんしぶうちわ)・錦絵団扇(にしきえうちわ)・奈良団扇(ならうちわ)などが団扇にあります。
今でいう7月~9月ころが主な商売時で、役者絵が人気でした。
鰻辻売(うなぎのつじうり)
値段:1串16文
店で売るのではなく、路上でさばいて焼いて売る商売が鰻辻売で、鰻を天秤でかついで売り歩く鰻屋もいました。
店で売っているかば焼きは1串が200文もしていたのに対して、辻売りは16文と蕎麦と同じ値段で食べることができました。
1830~1844年ころになると、一町に2~3軒と蕎麦屋並みに鰻屋は人気だったようです。
うろうろ船(うろうろぶね)
尾根船や屋根船の乗客に船で近づいて果物などの食べ物を売る商売です。
特に、舟遊びが多かった隅田川の両国あたりにはよく出没していたようです。
漆かき(うるしかき)
漆の原料から水分を抜く作業を「くろめ」と言いますが、その作業をする職人のことを江戸の町では漆かきと呼びました。
大きな桶に漆を入れて店頭に並べ、太陽の光にあてながらゆっくりと様子を見ながらかき混ぜるという仕事でした。
上絵師(うわえし)
模様や紋章を生地に描く職人のことをいいました。
先に大きな模様などは染められて、花鳥画などの細かい技量がいる個所を上絵師が描いていました。