エジプト神話

エジプト神話 セト【オシリスの弟】

投稿日:2017年4月15日 更新日:


人々や神々をなんども苦しめた悪神セト。

王位をホルスに奪われた彼は、エジプト追放の憂き目にあいました。

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悪役セト

エジプト神話における悪役的な存在である嵐の神セト。

やせた体格・細い鼻面・固くとがったしっぽ、外見はどう見ても美しいとは言えませんでした。

正義との対立

あらゆる正の存在にセトは衝突しています。

兄オシリスと姉イシスが友情・愛・やさしさ・善意などの化身であるのに対して、裏切り・罪・暴力・怒りなどのセトは化身でした。

嫉妬から兄を殺害・農作物に放火・女神マアトを否定・王位継承権を無視してホルスと対立など、それを象徴する様々な例があります。

また、人間にセトは憑依することもあり、暴力と無秩序にそうなった人間は支配されて社会を揺らがします。

よって、神々から、人々からセトは忌避される存在でした。

そして、それは王位をホルスに奪われた後の彼の立場にも表れています。

王位を奪われたセトはシリア地方や砂漠の統治を委ねられていますが、これは事実上の追放なのでした。

太陽神ラーの寵愛

しかし、こんなセトですが、ホルスと王位継承問題で争った時には太陽神ラーに支持されています。

つまり、太陽神ラーに寵愛されていました。

これはどういうことなのでしょうか?

実は、荒々しい彼ですがこの力が必要とされる場面があったのです。

それが、太陽神ラーが下界を旅するときで、その時にラーに襲い掛かってくる蛇神アペプを最前線で迎え撃ったのがセトなのです。

この蛇神アペプとの戦いは永遠に続くものなので、セトの力はラーにとっては必要なものなのでした。

セトの支配地物語

ところで、このセトはその生涯においていくつか支配地が変わっています。下記にはそれを時系列順に記載します。

  1. セトに上エジプトをオシリスに下エジプトを地の神ゲブは統治を任せました。
  2. しかし、オシリスに嫉妬したセトは彼を殺害して王となり、全エジプトを支配下に置きました。
  3. さて、全エジプトの王となったセトですが、ホルスとの王位継承争いに敗れて左遷されました。そして、シリア地方を統治することになりました。
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