文学/書評

大人にも子供にもおすすめ!ベストセラー書籍「モモ」。読むべき【ミヒャエル・エンデ】

投稿日:


ライオンと魔女を抜き去り、売れに売れている「モモ」。

とてもいい本!小・中校生におすすめだが、大人でも楽しめると思う。

「スポンサーリンク」

簡単にまとめると

時間貯蓄銀行を名のる灰色の男たちが、人々からどんどんと時間を奪っていく。

主人公である女の子モモは、人々の時間を取り戻せるのだろうか?

第一部

円形劇場の廃墟あとに住んでいるモモと、お友達との交流の回。

廃墟あとに住んでいるけれど、特別な才能のおかげでモモは生活に困らない。で、友達もたくさんできる。

▼モモの才能。ご近所の間には「モモのところにいってごらん!」という合言葉が広まっている。

小さなモモにできたこと、それはほかでもありません、あいての話を聞くことでした。なあんだ、そんなこと、とみなさんは言うでしょうね。話をきくなんて、だれにだってできるじゃないかって。

でもそれはまちがいです。ほんとうに聞くことのできる人は、めったにいないものです。そしてこのてんでモモは、それこそほかにはれいのないすばらしい才能をもっていたのです。

モモに話を聞いてもらっていると、ばかな人にもきゅうにまともな考えがうかんできます。モモがそういう考えをひきだすようなことを行ったり質問したりした、というわけではないのです。ただじっと、すわって、注意深く聞いているだけです。その大きな黒い目は、あいてをじっと見つめています。するとあいてには、じぶんのどこにそんなものがひそんでいたかとおどろくような考えが、すっとうかびあがってくるのです。

モモ(岩波少年文庫)-23ページ

まさに、すごい能力。人の話をじっくり聞くのも難しいのに……。

ぼくだったら聞きはするけど、自分の考えを押し付けそう。

相手の話を聞いてから、自分だったら、……すると言ってしまう。相手には相手の価値観があり、それを踏まえて助言できたらいいが。

聞いただけで解決なんて……、モモ、すごい。

第二部

時間貯蓄銀行を名のる灰色の男たちが暗躍する回。暗躍に気が付いたモモは友達たちと灰色の男たちに立ち向かおうとするが……。

▼灰色の男たちは人々が節約した分の時間を奪う。だから、時間の節約が一番重要だと人々を洗脳する。

時間の倹約のしかたくらい、おわかりでしょうに! たとえばですよ、仕事をさっさとやって、よけいなことはすっかりやめちまうんですよ。ひとりのお客に半時間もかけないで、十五分ですます。むだなおしゃべりはやめる。年寄りのお母さんとすごす時間は半分にする。いちばんいいのは、安くていい養老院に入れてしまうことですな。そうすれば一日にまる一時間も節約できる。それに、役立たずのセキセイインコを飼うのなんか、おやめさない! ダリア嬢の訪問は、どうしてもというのなら、せめて二週間に一度にすればいい。~

モモ(岩波少年文庫)-98ページ

灰色の男たちの言う通り、時間の節約は重要。

無駄な時間を節約すると、その時間でいろんなことができる。いっぱい仕事できるし、いっぱい遊べる。

でも、重要なのは無駄な時間の節約

いらない手間を省くのは必要だ。だけど、全てのことが無駄というわけではない。母親と過ごす時間は無駄ではないし、ペットを愛でるのも無駄ではない。

それを覆い隠し、時間だけを節約させる。灰色の男たち……、怖すぎる。

第三部

モモの成長と、灰色の男たち討伐の回。果たして、モモは奪われた時間を取り戻せるのか?

▼灰色の男たちはある目的のため、モモを策略にかける。友達と時を分かち合えなくなったモモは、本当の孤独を知る。

孤独というものには、いろいろあります。でもモモのあじわっている孤独は、おそらくはごくわずかな人しか知らない孤独、ましてこれほどのはげしさをもってのしかかってくる孤独は、ほとんどだれひとり知らないでしょう。

モモはまるで、はかり知れないほど宝のつまったほら穴にとじこめられているような気がしました。~それほどふかく、モモは時間の山にうずもれてしまったのです。

~いまモモが身をもって知ったこと――それは、もしほかの人々とわかちあえるのでなければ、それをもっているがために破滅してしまうような、そういう富があるということだったからです。――

モモ(岩波少年文庫)-316、317ページ

時間だけがただあることの恐ろしさ。

そういや、人を一人で隔離すると数日で発狂するという実験もあったような。

やはり、人間は人「間」というように、人との関係性が切れると生きていけない動物なんだろう。

そして、それにモモは幼いながらに気づいたと。……自分のアホみたいな子供時代からは考えられないな。

子供も大人も読むべき

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

モモ (岩波少年文庫) [ ミヒャエル・エンデ ]
価格:864円(税込、送料無料) (2017/7/12時点)

 

ライオンと魔女を抜き去り、売れに売れている「モモ」。

社会へのするどい風刺をすっぽりと物語の中につつんでいる良著。ミヒャエル・エンデの画期的な作品。おすすめです!

「スポンサーリンク」

-文学/書評
-, , , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

絶対に読むべき 熊嵐の書評【アニマルサイコホラー】

熊嵐を読んだので、書評を書きました。 よろしくお願いします。

no image

「読書の技法」を読んで正しい知識を効率的に身につける方法を学ぼう

読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門 | 佐藤 優 | 本 | Amazon.co.jp 正しい知識を効率的に身につけていきたい人にこの本はおすすめである。 読書の要諦は、著 …

no image

10万時間なんてかけられるかという人のための「超速スキル獲得術」

Amazon.co.jp: たいていのことは20時間で習得できる: ジョシュ・カウフマン, 土方 奈美: 本 近年、「一万時間の法則」なるものが巷にあふれている。その道で成功したければ少なくとも一万時 …