
ギリシャ神話の主神ゼウスと愛人であるデバイの王女セメレとの子供、酒の神ディオニュソス。
ゼウスの正妻であるヘラの嫉妬に苦しんだのちに独自の密儀を考案して、その結果、オリュンポス12神に迎えられます。
神? 半神半人?
本当であれば、ディオニュソスは半神半人として生まれるはずでしたが、完全なる神として生まれてきました。
経緯はこうです。
主神ゼウスと愛人セメレとの間にできた赤ん坊がディオニュソスで、このままいけば半神半人で生まれていました。
しかし、嫉妬深いゼウスの正妻ヘラの罠によって、セメレは亡くなり、ディオニュソスも命の危機に瀕します。
そこで、ゼウスは子供だけでも助けようとします。彼は、胎児をセメレの亡骸から取り出して、自分の腿の中に入れたのでした。
そして、無事に3か月後にゼウスの腿から成長した赤ん坊が生まれました。
このようにして、半神半人で生まれるはずだったディオニュソスは神の体内で成長した結果、完全なる神として誕生したのです。
酒の神
このようにして誕生したディオニュソスですが、彼の存在はやがてヘラの知るところとなります。
ヘラの嫉妬は本当に怖いですので命の危険があります。ですので、ディオニュソスは逃亡に逃亡を続けるのでした。
そうこうしているうちに、ブドウの栽培方法とブドウ酒の製造方法を彼は考え出しすことに成功しました。
結果として、ディオニュソスは酒の神になりました。
オリュンポス12神へ
酒の神になったディオニュソスは最終的にはオリュンポス12神に迎れます。
しかし、それにはなかなかの苦難の道がありました。
酒の神になったディオニュソスですが、ついにヘラに見つかってしまいます。
そして、恐ろしいことですが彼女の怨念により発狂してしまいます。
発狂した彼でしたが、その時に訪れたフリュギア(現在のトルコ中西部)で女神キュベレの治療を受けた結果、なんとか正気を取り戻しました。
その後に、ディオニュソスはキュベレの祭りに触発されて自分を崇める密儀「ディオニュソスの密儀」を発案します。
その結果、女性を中心に彼はたくさんの崇拝者を集めることに成功して、オリュンポス12神に迎えられたのでした。
オリュンポス12神
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