
死者の守護神アヌビス。
墓場をうろつく犬のイメージが神格化した神です。
死と同時に再生の象徴でもあります。
死者の守護神
犬もしくはジャッカルの頭部を持つ神がアヌビスです。
元来は、墳墓や砂漠をさまよう犬だったようです。それが、死者の守護者としていつしか神ったのでした。
死者の審判
死者と強い関係が彼の仕事にはあります。
死亡した人間を冥界の神オシリスのもとに導く他、墓場を見守る番人でもあります。
そして、オシリスのもとに連れて行った死者を、死者の心臓と真実の羽を天秤にかける「死者の審判」において裁くのです。
死者の審判は生前の罪を裁く裁判であり、善人にとってはなんら恐れることはありませんが、悪人にはとてもガクブルものです。
無罪であれば楽園アアルで転生待ちになりますが、なんと有罪であればアメミットという怪物のエサになり、魂をその場で食われてしまいます。
なお、このときには、裁判官であるオシリス・ホルス・トトが天秤を確認します。
ミイラつくりの草分け

Wikipedia – ミイラ作りのアヌビス像
また、アヌビスはミイラ作りの草分け的存在です。
これには理由があります。
豊穣神オシリスがセトに殺されてばらばらにされた後に生き返りますが、このときに、ばらばらになった遺体をつなぎ合わせて、防腐処理をしたのがアヌビスだっだのです。
これ以後、ミイラづくりの神としてもアヌビスは崇拝されたのでした。